ハセツネカップ(日本山岳耐久レース)初チャレンジの備忘録

こんにちは。トレイルランナーいしざき(@zaki84920)です。

10月7~8日にかけて、日本山岳耐久レース(ハセツネCUP)を走ってきました。

人生で初めてのロングトレイル、準備段階から発見の連続で、レース本番では、過去に経験したことのない疲労感、覚醒、死の恐怖、不安感との戦い、、何もかもが初めてで、すべてが濃くて充実した体験の連続でした。

僕にとって、この「初めて」の感覚を、一生の宝物にしたい。そんな思いから、レース全体を綴っていこうと思います。

 

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まずは結果から。

総合 男子105位 男子30歳代40位

第一関門 3時間26分24秒(男子122位)
第二関門 7時間10分24秒(男子122位)
第三関門 10時間33分58秒(男子103位)

フィニッシュ 12時間19分19秒

 

ハセツネカップに向けた準備

トレーニング

トレーニングのことを書き出すとキリがありませんが、一言でいうと『走り込み不足だが元気は良い』こんな感じでスタートしました。とにかく、一度に長く走る練習が不足気味で、最大30km程度しか、走っていませんでした。

 

道具

ザックは王道、サロモンのADV SKIN 3。結果的には少し足りず、ウエストポーチの力を借りることになりました。

 

ウェストポーチはTHE NORTH FACEのNM61561。普段はバーティカルレースでジャケットを持っていくものを流用しました。

 

ヘッドライトは、こちらも王道のLEDLENSERのH8Rに黄色いセロファンを巻き付けて使用。これ一つで全く問題ありませんでしたが、おそらくあと30分遅かったらバッテリーが切れていたと思います。
(そのために左の予備ヘッドライトを持っていきましたので、困りはしなかったと思います)

 

シューズはLA SPORTIVAのHERIOSというシューズですが、これは主に富士登山駅伝用に買ったものを流用しただけなので、ハセツネに良いのかどうかは分かりませんでした。
(実際にシューズのトラブルはなく終えられましたので、良かったのだと思いますが・・)

 

補給(食料)

「ジェル以外の食物は、おそらく身体が受け付けないだろう」との想定から、ジェルを2000kcal分購入。6000円ぐらいしました。笑

残量管理のために、同じものを買ったほうが良いとの意見もありましたが、今までジェルというものをあまり体験していなかったので、まずは色んなものを試してみよう(レース中暇そうだし)!との考えで、色々試してみることにしました。

 

そのほか、保険としてスーパーに売っている普通の「くるみ餅」を買いました。これは特に意味はなく、食べたいものを持っていくことにしました。

結局、ジェルは半分しか使わず、くるみ餅にも手を付けませんでした。でも後悔はありません。山は「不足」が一番怖いです。

 

補給(ドリンク)

「当日は猛暑になる」という予報など、色々迷う要素はありましたが、結局持参した水は2.7L

500mlのフラスクを2本+ハイドレーション1.1L(いずれもアミノバイタルの経口補水液)、アクエリアスのパウチ300ml×2本。

結局、ハイドレーションは上手く機能せず、ただの水タンクとなりフラスクに入れ替える手間がかかりましたが、痙攣した休憩のタイミングを使いましたので、実際のロスはほぼありませんでした。

 

そのほか、防寒着やヘッドライトの予備電池、手袋、テーピング、絆創膏など、緊急用の道具もセットで持っていきます。

荷物合計5.2kg・・さすがに重いですが、命を守るためには仕方ありません。

 

スタート

スタートのゲート。今日は暑い。

 

(ここからは写真少なめです・・)

スタート30分前に到着したら、既にたくさんの人が並んでいました。

日を遮るものが何もないので、後半用に持っていたTシャツを日傘代わりにして待機。これがかなり良かったようで、この時点での水消費を最小限に抑えることができました。

 

スタートしてからロードのうちはある程度走れていましたが、登山道に入ると完全に渋滞で、歩いたり、止まったり。

 

ぼく「ぜんぜん進まない。。」

みんなが、スタートに早く整列する理由が良く分かりました。

 

放っておくとイライラしてしまいそうな展開でしたが、ここで焦っても仕方ないし、このレースは「前半で数秒稼いでも何の意味もないレース」だと聞いていたので、そのまま集団の流れに従うことにしました。

走れる区間はある程度走りますが、最初の1時間はほとんど歩き通していたと思います。

 

ちなみに、1時間が過ぎてちょっと、走れるようになった区間で、僕は焦っていたのか、派手に転んでしまいました。

左腕全体に擦り傷を負い、貴重な水で傷を洗いました。

幸い、傷はレースにはほとんど影響しない範囲でしたが、滑落も有り得る坂の上だったので、かなり危ないところでした。

逆に言えば、かすり傷程度のダメージで「山での焦りが如何に恐ろしいか」を知ることができたのは、非常に有益でした。以後、まずは生命を第一に・・と唱えながら、進むことになります。

 

第一関門

多くの過去完走者の記録を見ていたら、スタートから第一関門までにかかる時間と、第一~第二関門にかかる時間が、ほぼ同じであることが多いことを分かっていました。

第一関門(22.6km)の通過が3時間27分だったので、月夜見到着は7時間前後と予想。

 

水の残量が生死を分けることは理解していたので、ペースを落とさぬよう配慮しながら、水の残量を残り時間でマネジメントできたことが勝因だったと思っています(正直、ドキドキものでしたが・・)。

まず、全体で持っていた2.7Lのうち、スタート地点で2.5Lまで減らしていましたので、第一関門までに1.3L以上は残しておきたいと考え、実際にその通り実行できました。

その後、ハイドレーションの不具合(安物を買ってしまったので中でホースが折れて水が出てこなかったw)があったため、ハイドレーションからフラスクに入れ替える手間が発生しましたが、結果的には水残量を正確に把握することに繋がったので、結果オーライという感じ。

 

以後は、残り時間と水の残量を確認しながら、飲み続け、月夜見到着手前で最後の一口を飲み切る!というジャストミートな展開となりました。

 

痙攣への意外な対処 その1

ハセツネ最高地点「三頭山」1,527m

 

月夜見の手前に、ハセツネで最も標高の高い山「三頭山」があるのですが、僕はその手前で、両脚の縫工筋と大腿四頭筋が完全に痙攣して、動けなくなってしまいました。

 

三頭山に構えるスタッフさんたちが

スタッフ『残念なお知らせがあります!ここが最高地点です!もうこれ以上高い山はないんです!申し訳ありません!』

とユーモアたっぷりに出迎えてくれました。

 

笑いながら悶絶する僕を見て、助力にならない範囲で痙攣への簡単な対処を教えてくれました。

それは『とにかく叩きまくる!』というもの。

 

いやいや・・そんな・・と思いつつ、とにかく叩け!もっと!と、ハッパをかけられながら太ももが赤くなるくらいまで叩きまくったら・・

なんと、痙攣が治ってる!!

 

おじさんは、こんなカッコいいセリフを残して、次の仕事に戻っていきました。

おじさん『ハセツネなんて、そうやって身体を騙しながら進んでいくのだよ。』

ぼく「おじさん・・・かっこいい・・・」

そう思いながら、三頭山を後にするのでした。

 

第二関門「月夜見」42km

ブレブレですが月夜見の給水所。

 

月夜見の関門では、ポカリまたは水の補給を合計1.5L受けることが可能です。

どちらをどのくらい、というのは500ml単位で組合せを指定できます。ありがたや。

 

僕は、ポカリ1.0Lをフラスクへ、水0.5Lを動作不良なハイドレーションへ(笑)入れてもらいました。

この時点でまだ元気いっぱいだったので、ハイドレの水にアミノバイタル経口補水液の粉を入れ、ジェルをフロントポケットに入れ替えて、すぐさまスタート。

 

月夜見では多くのランナーが倒れていましたが、僕の滞在時間は4分30秒。

休んで固まってしまうくらいなら、ゆっくりでも進み続けよう、という作戦でしたが、出発して間もなく「次の水場までの距離が分からない」という初歩的な問題にぶつかり、座って地図を確認。・・まもなく走り出したのですが寒くなってしまい、Tシャツを1枚着る。なんてことを休み休みやっていたので、結局は10分くらい滞在して、ちゃんと全部やっておくべきだったな・・・と反省。

 

内臓の揺れと吐き気

第二関門を過ぎたあたりから、道脇でゲーゲーやっている人が、かなり増えてきた。

ハセツネのコースは、とにかく下りが急であったり、大きな段差があったりと、内臓を揺らす要素が盛りだくさん。

早い人では第一関門あたりからゲーゲーやっていたし、僕はそれを見て「内臓を揺らしてはいけない」と気を付けながら、上下動のない走りを心がけてきました。

 

僕は元々、内臓は弱い方ですが、今回はほとんど、吐き気を感じずに終盤まで走ることができました。心がけしだいで、ある程度何とかなるんだな、というのが今回の感触です。(もちろん、体調など色々影響はあると思いますけどね)

 

痙攣への意外な対処 その2

脚の痙攣も度々ぶり返して来ましたが、都度叩きながら、ごまかしてやっていきました。

しかし、その対処も段々と効かなくなっていくようで、次の御前山(46.5km)への登りで再度、痙攣が治らなくなってしまいました。

めいっぱい叩いてもダメ。ミネラルやイオン、エネルギーの補給は十分している。

もう策は尽きてしまい、諦めて痛い痛い思いながら進んでいくことにしました。

 

最初は、脚が攣って「きゅぅぅぅん・・」となってしまうと全く動けなくなってしまったのですが、段々と「きゅぅぅぅんの中で動かすコツ」みたいなのが、分かってくるようになりました。

そして不思議なことに、きゅぅぅぅんの中で動き続けて、だんだんマヒしてくると、痙攣そのものがスッと引いてくれたのです。

 

ぼく「あれっ!?痙攣してない!」

そう気付いた御前山山頂。水もまだまだある。もう高い山はほとんどない。

少し、元気が出てきました。

 

結局その後も、走れなくなるような酷い痙攣は再発せず、ゆっくりなりにレースを進めることができました。

最後の最後は「気にしない」のが一番の対処なのかもしれない、と、今後のロングレースに期待が持てる展開になってきました。

 

ちなみに、御前山からの下り坂は、段差が大きすぎる階段式で、下りづらくてかなりイライラしました。

痙攣が改善されていたことが救いでした。万が一、痙攣しながらだったら下れなかったと思います・・。

 

湧水ポイント(御岳山下)55km

御前山を通り過ぎ、次の御岳山を経て、湧水ポイントにたどり着きました。

ずーーーっとスポーツドリンクばっかり飲んでいた僕の身体は、ずいぶん前からこの水を欲しがっていました。

順番待ちは2名。

まもなく自分の番となり、まずはフラスクに500ml水を入れ、一気に身体に流し込む。

 

うまい。

水、うまい。

 

思わず「うめぇぇぇぇ~~!」と叫んでしまったのですが、周囲に失笑されるかと思いきや、みんな同意してくれました。笑

「無味」というものが、これほど身体に嬉しいものなのか・・今日ほどそれを実感したことはありませんでした。

 

その時点で残り16kmくらいだったので、水はフラスクのみ、500ml×2(片方にはポカリが少し残っていたので薄めポカリになりましたが)を詰めて、走り始めました。

 

第三関門

なかなか現れない第三関門を探していたその瞬間、ふと、見慣れた顔が横を通り過ぎていきます。

「Tさん!」

さがみはらクロカン部にいつも参加してくれるTさんと、ここから奇跡のデッドヒートが始まります。

 

まず、第三関門を先に通過したのはTさん。

関門手前で、あっという間に置いて行かれてしまい、僕は30秒?遅れで関門を通過。

 

あぁ、負けてしまうのかぁ・・と思っていたら、なんとTさんが近づいてくる。

「ちょっと、飛ばしすぎてしまいました」と元気がなさそうだったので、お先に行かせていただくことに。

 

上り坂では僕に分があるようで、振り返るともうTさんの姿は見えなくなりました。

ホッとしたのも束の間、下りに入るとアッサリ抜かされます。笑

Tさんの下りは、まず豊富な脚筋力。そして衝撃を脚全体で受け止める技術。この二点が素晴らしく、僕は全く太刀打ちできませんでした。

 

ほどなくして、市街地っぽいところに出ました。

おそらく、お互いがここで重大な勘違いをしているのですが、二人ともどんどんペースが上がります。笑

トレイルからロードに出たということもあり、あぁ、やっと終わる・・・!

そう思った瞬間、またトレイルに戻らされ、何と実はもう一つ、山(日の出山)を越えねばならなかったのです。

(コースをよく調べておけ、という話ですが。笑)

 

やはり上りになると僕に分があり、Tさんはすぐに見えなくなりました。

しかし、山を越えるということは、その後下りが待っているということ。

階段を一段一段、ちょこちょこと下る僕(脚が終わっててそれしかできず)を横目に、一段飛ばしで軽快に抜いていくTさん。

 

あぁ、この人、強いw

 

しかし、また平坦なトレイルでTさんに追い付く。もう、僕ら何やってんだか。笑

ぼく『もう、一緒に行きません?笑』

Tさん「はい、もう、頑張りましたよね。笑」

そんな会話をしながら、最後の5kmは一緒に走ることに・・なっていました。

 

フィニッシュ

トレイルから最後の市街地に戻る途中、アスファルトの急な下り坂が待っていました。

これが僕には想定外で、脚が完全に終わっていた僕にとって、アスファルト(コンクリ?)の急坂は、無理でした。

 

脚が痺れてしまうことから始まり、衝撃を受け止めきれず、次第に全身が痺れ始める。

おそらく焦っていたのでしょう、、そのまま一気に低血糖っぽくなってしまう。

 

あぁ・・もう動けない。

 

残り1km。歩くこともできなくなり、まずは回復せねばと、道に横たわる。

ヘッドライトが木を照らす。ライトを消してみると、星がすごく綺麗。そうか、今日は天気が良いんだ。

ここまで、少しでもよそ見をすると転びそうになるので、景色を楽しむ余裕は全くありませんでした。こうして落ち着いて空を見ると、こんなに美しかったなんて。

あぁ一眼レフを持って来ればよかった・・って、そうじゃない。

 

何人かのランナーが僕を抜いていく。最後ということもあり、みんな元気だ。

かたや、僕は残り1kmで脚が終了し、ここで寝ている。何やってんだろう。早く行かなきゃ。でも、動かない。

 

女性のランナーにも、何人も抜かれる。正直、そんなに筋骨がしっかりしているような見た目ではない。みんな可愛い女性たちだ。

でも、きっと安定した走りでロングレースを上手にマネジメントしているんだろうなぁ。

かたや、僕は残り1kmで脚が終了し、ここで寝ている。何やってんだろう。

早く、行かなきゃ!!

 

謎のモチベーションで重い腰を上げ、とりあえず歩き始める。

脚が痺れて歩きづらいし、低血糖でフラフラ。ジェルを飲んでみるけど、吐き気がする。もう体が受け付けていない。

 

スタッフの方が立っていた。

ぼく「あと何キロですか?」

スタッフ『もう800mぐらいだよ!がんばって!』

 

そうか。もうそんなに近くまで来たのか。

トボトボと歩き続ける。もう、何を後悔したら良いのかも、良く分からない。座れそうな段差があれば座り、落ち着いたら歩き出す。そんなことを繰り返していると、また、スタッフの方が立っていた。

 

ぼく「あと何キロですか?」

スタッフ『あと400m!ファイト!』

 

つらい。痛い。気持ち悪い。でも「ロングトレイルってツライ」という感覚はない。すべての原因が、自分の判断ミスであることは、薄々感じていた。

「残り20km」を、あとちょっとで終わるんではないかと錯覚したり、終盤に貴重な水を捨ててしまったり。

あんなにエネルギー対策を準備してきたのに、最後は補給も忘れてTさんとのデッドヒートを楽しんでしまったり(楽しかったけどw)。

 

10時間を超えるようなロングレースにおいて、事前計画を忘れてしまったり、思い付きの対処をしてしまうことが、いかに危険で、結果を大きく変えてしまうことなのか。

 

後悔とともに、ふらふらと歩き始める。あと何メートルとかじゃなくて、とにかく前に進もう。

かつて、走るのが遅くて友達にからかわれた苦い記憶。速く走れるようになりたくて、20年以上がんばってきて、その結果、僕は今ここで、トボトボと歩いているのか。。

 

いや、違う。

 

みんなが当たり前に出来ることを、僕一人だけが出来なくて。それが悔しくて、僕にだって出来る!それを証明したくて、そんな、くだらないモチベーションで、僕はここまでやってきた。

今、普通のことかもしれないけど「ハセツネ完走」という、それなりの結果が出ようとしている。正直、完走くらいで威張れるものではないけど、今ここで「完走」以外に目指すものはなくて、目の前に続く硬い路面を進み続ける以外に、選択肢がない。

 

今日ここまでの走りの中で、たくさんの選択肢があって、正しかったり、間違っていたり、いろんな判断があったけど、ロングレースというのは、そうやっていろんな判断を繰り返して、段々と選択肢が狭くなっていって、最後はただ一つ「進むだけ」になった。

 

そうか。だから、走ることって面白いんだよね。

どんどん分岐していく心理テストのように、最初の選択が最後の選択肢を簡単に狭めてしまうし、

敗者復活戦のように、最初の選択ミスをカバーするチャンスも、それなりにある。

 

でも、最後の最後「進むしかない」という選択肢しか残らないのは、おそらくどんなチャレンジャーでも同じ。

だからみんな、作戦が人それぞれでも、レースの喜びや苦しみを共有することができる。

 

まだレースは終わっていなくて、なんか色々ごちゃごちゃと考えていると、少し前が明るくなってきた。

 

スタッフ『ココを曲がったらフィニッシュです!がんばって!』

 

あぁ、終わる。本当に終わる。。

相変わらず歩いたままだったけど、フィニッシュラインを踏み、僕の初めてのハセツネは終わりました。

 

レースその後

汚れ、かすれたゼッケンが、レースの厳しさを物語っている。。

 

レースが終わっても痺れが治らず、医務室の外のベンチで、水分補給を受けながら夜を明かしました。

スタッフの方が記録証を持ってきてくれて

『完走したんだよ。おめでとう。よかったね。』

と言ってくれました。

 

思えば、各ポイントに立っていたスタッフの皆さんは、24時間という長時間のレースをずっと待っているはず。

医務室も「これから明け方が本番!」という雰囲気の中、交代で脱水ランナーたちを迎え入れている。

そんな中でも、僕らの体調を気遣い、完走を讃えてくれるホスピタリティの高さに、ただ驚くばかりでした。

お世話になった皆さま、本当にありがとうございました。

 

「人生で一度くらい走っておくか」そんな軽い気持ちでエントリーしたハセツネですが、そのレースの魅力をしっかりと感じ、すでに来年に向けた対策を考え始めてしまいます。

思い返せば、ちょっとした枝に足を引っ掛けて転んだり、何度も転びかけたり、終わりの見えない上り坂に絶望したり、やっと下りだと思ったら急すぎて走れなかったり。痙攣に悶絶したり、体が痺れたり、吐き気に襲われたり。

 

どう考えても悪い思い出しかないはずなのに、走り終わって普通の身体に戻ってからは、第一関門で応援してくれたFurukiさんとMiwaさんに会えた瞬間、美味しかった湧き水、素敵なデッドヒート、綺麗だった夜空。。そんな、美しい記憶ばかりが主となり、僕の記憶を見事に書き換えていく。。笑

こうやって、みんなロングトレイルにハマっていくんだろうな。

そんなことを感じる、ハセツネアフターでした。

 

この「記憶書き換え」現象に、名前をつけたい。

ハセツネマジックとでも、しておくか。笑

 

初めてのハセツネカップまとめ

良かったこと

  • 「足りないより過剰なほうが良い」と十分な準備をしたこと(水はギリギリでしたが)
  • 前半の渋滞で焦らなかったこと
  • 痙攣への対処が見つかったこと
  • 内臓を揺らさないように走れたこと
  • しっかりとお金をかけて(笑)良いものを買ったこと(ヘッドライト、ザック)

 

良くなかったこと

  • そもそも筋力が足りず後半ちゃんと下れなかったこと
  • 後半にエネルギー補給を怠ったこと
  • ちゃんとコースを頭に入れておかなかったこと

 

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